五味重春先生を悼む

　五味重春先生が昨年（2006年）12月19日に肺炎で亡くなられた．享年90歳で，この1月には91歳になられるところであった．ここでは，個人的な思い出を述べて哀悼の意を表したい．

　五味先生は兵役を経験されてから医師をこころざされたと聞いている．終戦の前年（1944年）に医師になられ，東京大学整形外科に入局された．当時の教授は肢体不自由児療育の創始者であり整肢療護園の創立者としても有名な高木憲次先生で，そのご指導のもとに肢体不自由児のリハビリテーションの道に入られた．