追悼
横山 巖先生を悼む
上田 敏
1
1日本障害者リハビリテーション協会
pp.1232-1233
発行日 2008年12月10日
Published Date 2008/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101412
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
横山 巖先生が2008年6月24日にお亡くなりになったと後になってから伺った.たしか82歳であられたはずである.最近はお会いする機会がなく,ご無沙汰していたが,まだそれほどのお歳というわけでもないので,非常に残念である.思い出をつらねて,ご冥福をお祈りするよすがとしたい.
先生と初めてお会いしたのは,1963年の初夏であるから45年前になる.二人ともラスク(Rusk HA)教授の主催するニューヨーク大学(NYU)リハビリテーション医学研究所に留学することが決まり,研究所の外郭組織である世界リハビリテーション基金(World Rehabilitation Fund,理事長はラスク)の奨学生という形になるので,財団からの奨学生任命証を在日アメリカ大使を通じて伝達するということで二人が呼ばれたのである.当時の大使は日本で生まれ育って奥さんも日本人で,文化人大使として有名なライシャワー博士であり,赤坂のアメリカ大使館の古風な旧館で,大使立会いの下に二人が顔を合わせたという,「劇的」な(?)お会いのしかたであった.その時帰りがけに,虎の門の地下鉄までお話しながら歩いたのが先生とお話した最初で,先生は間もなくニューヨークに旅立たれ,私は半年遅れでその年の暮れに発ったので,次にお会いしたのは1964年の正月のニューヨークであった.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.