連載 嚥下障害食
介護老人福祉施設における経口維持への対応
増田 邦子
1
,
手嶋 登志子
2
1特別養護老人ホームしゃんぐりら
2浜松大学健康プロデュース学部
キーワード:
チームケア
,
経口維持
,
口腔ケア
Keyword:
チームケア
,
経口維持
,
口腔ケア
pp.191-193
発行日 2007年2月10日
Published Date 2007/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100473
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介護老人福祉施設は,自宅で生活することが困難な寝たきりや認知症の方に対して,生活全般の介護を行う場であり,安定した状態で生活を続けられるように自立支援するための場でもある.しかし,24時間体制の看護師や常勤の医師はほとんどいなくて,理学療法士(PT),作業療法士(OT)の配置も少ないために,積極的な医療体制という面では,まだまだ不十分な点が多いのが現状である.
2005年10月から,介護施設においても栄養ケア・マネジメントが施行されるようになり,要介護状態にある高齢者の低栄養状態を早期に発見するとともに,「食べること」を通して,低栄養を改善し,自分らしい生活の確立と自己実現を支援することを目的に,個別に対応した栄養管理を実施するようになった.そして,生活機能の維持や改善ができるように,“多職種協働”で高齢者の尊厳を守る介護を支援していくことに重点がおかれるようになった.さらに,2006年4月からは,摂食・嚥下困難な施設入居者の「口から食べる」ための取り組みに,“経口維持加算”が創設された(表1).
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