Japanese
English
調査
パーキンソン病患者における自動車運転の実態調査
A questionnaire investigation of driving in Parkinson's disease.
髙島 千敬
1,5
,
阿部 和夫
1,2
,
井上 悟
1
,
階堂 三砂子
3
,
小口 健
4
,
川又 敏男
5
Kazunori Takashima
1,5
,
Kazuo Abe
1,2
,
Satoru Inoue
1
,
Misako Kaido
3
,
Ken Koguchi
4
,
Toshio Kawamata
5
1大阪大学医学部附属病院リハビリテーション部
2大阪大学大学院医学系研究科神経機能医学講座
3堺市立堺病院脳脊髄神経センター神経内科
4白浜はまゆう病院神経内科
5神戸大学大学院医学系研究科保健学専攻
1Department of Rehabilitation, Osaka University Hospital
2Department of Neurology, Osaka University Graduate School of Medicine
3Sakai Municipal Hospital
4Shirahama Hamayu Hospital
5Faculty of Health Sciences, Kobe University Graduate School of Medicine
キーワード:
パーキンソン病
,
自動車運転
,
質問紙調査
Keyword:
パーキンソン病
,
自動車運転
,
質問紙調査
pp.183-188
発行日 2007年2月10日
Published Date 2007/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100472
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地域で生活するパーキンソン病(PD)患者160名に,自動車運転に関する選択方式のアンケート調査を実施した.平均年齢は68.5±9.6歳であり,約3割が運転を継続していた.「ほとんど毎日運転する」と「時々運転する」の者の内訳(43名)は,Hoehn & Yahr分類のstageⅠ 12名,stageⅡ 13名,stageⅢ 6名,stageⅣ 12名であった.運転の目的は,「買い物などのちょっとした用事」が86%を占め,家族の79.1%は運転免許を取得していた.運転中止の契機は,本人または家族の判断が91.7%であり,運転中止の不利益として,「外出機会の減少・行動範囲の狭小化」を78.1%が感じていた.診断前の事故経験者は9名,診断後は11名であり,診断前後の重複者は3名であった.事故経験者の半数はstageⅡであり,事故後も運転を継続していた.今回の調査からは,疾患と事故との関連性は少ないと考えられた.PDにおける運転の継続は生活の質への影響が懸念される問題であり,適切な運転継続への支援方法を考えていくことが必要である.
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