連載 リハビリテーション関連用語【新連載】
NST;栄養サポートチーム
丸山 之雄
1
,
水口 正人
1
1神奈川リハビリテーション病院内科
キーワード:
NST(栄養サポートチーム)
,
栄養スクリーニング
,
栄養アセスメント
,
栄養療法
Keyword:
NST(栄養サポートチーム)
,
栄養スクリーニング
,
栄養アセスメント
,
栄養療法
pp.86-88
発行日 2007年1月10日
Published Date 2007/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100455
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NSTとは
入院患者に対する栄養管理は,体のコンディショニングにかかわるだけではなく,生命予後にも影響する重要な治療になり得る.それは,栄養状態が悪ければ,病気や外傷,手術などからの回復が遅延し,QOL(quality of life)の低下を招くばかりでなく,術後合併症,感染症,そして褥瘡の発症にもつながるからである.しかしながら,一般的に,わが国では患者栄養管理への関心が薄く,医学部のカリキュラムのなかでも,必ずしも栄養学のウエイトが高いとは言えない.
NST(エヌ・エス・ティー)とはNutrition Support Teamの頭文字をとった略称で,日本語では栄養サポートチームとなる.患者の栄養管理をチームで行うNSTは1970年にシカゴで誕生し,最近,本邦の医療現場においてもその重要性が認識されるようになった.2001年に日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)により,NSTの設立,運営,啓発が図られるようになってから,NSTが積極的に導入されるようになり,2004年1月現在では全国100以上の医療施設でNSTが稼動している.本邦でのNSTに対する重要性を認識させる背景としては以下の5点が挙げられる.
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