Japanese
English
研究と報告
箸動作における筋活動の分析
Electromyographic analysis of muscle activity when using chopsticks.
石田 裕二
1
,
藤原 孝之
2
,
藤本 哲也
3
,
山本 巖
4
Yuji Ishida
1
,
Takayuki Fujiwara
2
,
Tetsuya Fujimoto
3
,
Iwao Yamamoto
4
1北海道千歳リハビリテーション学院
2郡山健康科学専門学校
3信州大学大学院総合工学系研究科
4信州大学大学院繊維学部機能高分子学科資源開発化学講座
1Hokkaido Institute of Rehabilitation Technology, in the City of Chitose
2Koriyama Institute of Health Sciences
3Interdisciplinary Graduate School of Science and Technology, Shinshu University
4Department of Functional Polymer Science, Faculty of Textile Science and Technology, Shinsyu University
キーワード:
客体操作
,
巧緻性
,
筋活動
Keyword:
客体操作
,
巧緻性
,
筋活動
pp.379-383
発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100287
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はじめに
臨床現場における機能回復訓練プログラムの一つに,日常生活活動(ADL)の能力を高めるために実施されるものがある.そのなかで,上肢機能の向上を目的とした具体的な客体操作を用いるアプローチが選択されることも多い.
総合的な上肢機能,とくに手指の巧緻性を高めるために,創造的・創作的な活動を媒介とした治療が行われることがあるが,その本質は運動のプログラムの再構築・再教育または強化という意味合いがあり,この治療的介入により,ADL能力が向上した例を数多く経験している.
臨床場面において,手指の巧緻性に関する治療効果の判定は,「できるADL」の範囲が拡大すること,あるいは治療媒介として選択された創作活動等の完成度が高まったことなどで表現されることが多いが,筋活動の変化により具体的なADLにおける上肢機能を評価・判定している例は少ない.
そこでわれわれは,利き手交換を目的として臨床場面でよく用いられ,しかも身近なADLである「箸動作」に着目し,習慣的に行われている利き手での箸動作と経験のない非利き手における箸動作の筋活動様態を比較して,その相違点について分析した.
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