Japanese
English
短報
把握動作における手指屈筋と手関節掌屈・背屈筋の筋活動の特徴
Features of finger flexor, wrist palmar flexor and dolsi flexor muscle activities while grasping movement.
江渡 文
1
,
村田 伸
1
,
甲斐 義浩
2
,
政所 和也
2
Aya Edo
1
,
Shin Murata
1
,
Yoshihiro Kai
2
,
Kazuya Madokoro
2
1西九州大学リハビリテーション学部
2医療福祉専門学校緑生館理学療法学科
1Faculty of Rehabilitation Science, Nishikyushu University
2Technical School of Medical and Welfare Ryokuseikan
キーワード:
把握動作
,
手関節掌屈筋
,
手関節背屈筋
,
筋活動
Keyword:
把握動作
,
手関節掌屈筋
,
手関節背屈筋
,
筋活動
pp.383-387
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102446
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要旨:〔目的〕表面筋電図(EMG)によって示される筋活動の特徴を明らかにするために,本研究では,浅指屈筋と橈側手根屈筋および長橈側手根伸筋の随意収縮力と筋活動との関係を分析し,各筋の筋活動増加の時期および増加の推移を比較することで,把握動作における筋活動のメカニズムを検討した.〔対象・方法〕健常成人男女17名(男性4名,女性13名)を対象とした.握力測定時の最大随意等尺性収縮(MVC)を算出し,100%MVCを基準に浅指屈筋と橈側手根屈筋および長橈側手根伸の10%・20%・30%・40%・50%・60%・70%MVC時の積分筋電図(IEMG)を求め,それらを各%MVC間で比較した.〔結果〕浅指屈筋と橈側手根屈筋は30%MVC以降に,長橈側手根伸筋は20%MVC以降に有意な差が認められ(p<0.01),各随意収縮力に応じて段階的にIEMGの増加が認められた.〔結語〕把握動作を行う場合,浅指屈筋および橈側手根屈筋のみならず,長橈側手根伸筋がより早期より活動することで手関節に安定性をもたらし,強力な把握動作が可能となることが示された.また,70%MVCでは各筋が同程度の活動量で働いていることが示唆された.
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