特集 最適な非対称性動作を考える
左右対称の歩行動作を生み出す神経基盤—歩行障害に表れる非対称性をどう捉えるか?
河島 則天
1
,
志水 宏太朗
2
Noritaka KAWASHIMA
1
,
Kotaro SHIMIZU
2
1国立障害者リハビリテーションセンター研究所運動機能系障害研究部神経筋機能障害研究室(神経科学・リハビリテーション科学)
2国立障害者リハビリテーションセンター研究所運動機能系障害研究部神経筋機能障害研究室
キーワード:
歩行制御
,
歩行障害
,
左右非対称性
,
代償動作
Keyword:
歩行制御
,
歩行障害
,
左右非対称性
,
代償動作
pp.999-1003
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203578
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Point
●歩行中の身体動作は,重心移動とともに体幹を軸として左右体肢が対称的に繰り返される特性をもつ.歩行における四肢の協調動作は神経系の制御に加えて動的安定性を保つための力学的作用により実現される
●神経障害,整形疾患,痛みの発現による歩行動作の破綻は,不可避に歩行動作の非対称性を生ずる
●障害に伴う機能低下をもちながらも可能な限り安定した,効率のよい歩行動作の習得をめざすうえでは,残存機能を考慮した適正範囲の代償動作の獲得をめざすことが重要となる
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