書評
—安倍浩之,中川法一(編集)—「インソールマニュアル—姿勢と歩行を快適にする運動連鎖アプローチ 第2版」
鈴木 重行
1
1名古屋大学
pp.577
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202675
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2012年に初版が発刊されて以来,約10年の歳月を経て,待望の第2版が発刊されることになった.この間,著者らは数多くの人々に本書に紹介されているインソールを作製し,その効果を実感するとともに,多くの論文からエビデンスを注入し,改良を加えながら経験を重ねてきている.これらの集大成が本書にまとめられており,インソールをスポーツ選手や患者様に提供する機会のある医師,セラピスト,義肢装具士にとって必読の書となっている.
本書では,インソール作製ならびにインソール作製のための評価には解剖学,運動学の基礎のなかでも,特に足部の異常から波及する運動連鎖を静的,動的の両面から理解することが非常に重要であると論述している.殊に,距骨下関節の過度の回内が足部のみならず,膝・股関節,骨盤,脊柱など全身のアライメントに影響することを強調している.
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