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報告
思春期腰椎分離症患者の理学療法介入効果—疼痛・柔軟性ならびに骨癒合に着目して
Effectiveness of physical therapy on pain, flexibility and bony healing in adolescent patients with lumbar spondylolysis
明日 徹
1
,
畠山 昌久
2
Toru AKEBI
1
,
Akihisa HATAKEYAMA
2
1岡山医療専門職大学健康科学部理学療法学科
2医療法人社団天翠会畠山整形外科スポーツクリニック
キーワード:
思春期腰椎分離症
,
理学療法効果
,
身体機能評価
,
画像評価
Keyword:
思春期腰椎分離症
,
理学療法効果
,
身体機能評価
,
画像評価
pp.1030-1034
発行日 2021年9月15日
Published Date 2021/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202438
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要旨 本研究の目的は,思春期腰椎分離症(lumbar spondylolysis:LS)患者に対する理学療法が,患者の疼痛軽減,柔軟性向上ならびに骨癒合に寄与できるかについて後方視的に調べることである.2018年4月〜2020年3月に,畠山整形外科スポーツクリニックにてLSと診断された未成年の患者117名を対象とし,除外基準に該当しなかった27名(男性21名,女性6名,平均年齢14.6±1.8歳)を解析対象とした.初回理学療法・最終理学療法実施時の疼痛ならびに柔軟性を比較検討した.また画像評価にて骨癒合状態も確認した.疼痛,柔軟性すべての評価項目で有意な改善を示した(p<0.001).また,77.8%が骨癒合を呈した.理学療法介入にて骨盤周囲筋の柔軟性が改善し,腰部への負担が減少したことにより,疼痛軽減ならびに骨癒合につながったと思われた.柔軟性改善ならびに体幹筋強化を中心とした理学療法は,思春期LS患者の疼痛軽減,柔軟性向上ならびに骨癒合に寄与し,効果的であることが示された.今後さらなる検討を行い,思春期LSに対する理学療法の効果検証を行っていきたい.
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