Japanese
English
報告
大腿骨近位部骨折患者における退院後の歩行自立度低下に影響する因子の検討
Factors influencing decline in gait ability after discharge in patients with proximal femoral fracture
桑原 大輔
1
,
梅原 拓也
1,2
,
犬飼 彩歌
1
,
金屋敷 遼
1
Daisuke KUWAHARA
1
,
Takuya UMEHARA
1,2
,
Ayaka INUKAI
1
,
Ryo KANEYASHIKI
1
1済生会呉病院リハビリテーション室
2広島国際大学総合リハビリテーション学部リハビリテーション学科
キーワード:
大腿骨近位部骨折
,
退院時心身機能
,
歩行自立度低下
,
Cox比例ハザードモデル
Keyword:
大腿骨近位部骨折
,
退院時心身機能
,
歩行自立度低下
,
Cox比例ハザードモデル
pp.1035-1041
発行日 2021年9月15日
Published Date 2021/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202439
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要旨 【目的】本研究の目的は,大腿骨近位部骨折患者の退院時心身機能と,歩行自立度から術後1年および2年の歩行自立度低下に影響する因子を明らかにすることとした.【方法】対象は,済生会呉病院にて大腿骨近位部骨折と診断され術後1年または2年が経過した72名とした.測定項目は,基本医学的情報と退院時心身機能[疼痛Visual Analogue Scale,30-s Chair-Stand test(CS-30),改訂長谷川式簡易知能評価スケール]とした.統計解析は,Cox比例ハザードモデルにより歩行自立度低下に影響する因子を抽出し,Kaplan-Meier法により歩行自立度低下の発生率を調査した.【結果】Cox比例ハザードモデルの結果(ハザード比,95%信頼区間),術後1年までの歩行自立度低下に影響する因子として退院時CS-30(5.00,1.06-23.53)が抽出されたが,術後2年までは影響因子が抽出されなかった.【結論】退院時CS-30は,術後1年までの歩行自立度低下を予測できる可能性がある.ただ,術後1年以降の歩行自立度低下は退院時の情報から予測できなかった.
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