Japanese
English
報告
末期変形性股関節症患者の生活空間に影響を及ぼす因子
Factors associated with life space in patients with end-stage hip osteoarthritis.
和田 治
1
,
飛山 義憲
1,2
,
川添 大樹
1
,
八木橋 健
1
,
中北 智士
1
Osamu Wada
1
1あんしん病院リハビリテーション科
2東京工科大学医療保健学部理学療法学科
キーワード:
変形性股関節症
,
生活空間
,
mGES
Keyword:
変形性股関節症
,
生活空間
,
mGES
pp.1153-1161
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200418
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要旨:〔目的〕本研究の目的は末期変形性股関節症(末期股OA)患者の生活空間に影響を及ぼす因子を明らかにすることである.〔方法〕末期股OAを有する72名を対象とし,生活空間(Life Space Assessment:LSA),股関節可動域,膝関節伸展筋力,股関節外転筋力,歩行速度,歩行時痛,Timed Up & Go test(TUG),Harris Hip Score(HHS),歩行の自己効力感(modified Gait Efficacy Scale:mGES),就労の有無,自宅周囲の環境要因(International Physical Activity Questionnaire Environmental Module:IPAQ-E)を測定した.LSAに影響を及ぼす因子を決定するためにLSAを従属変数,年齢,Body Mass Index(BMI),股関節可動域,膝関節伸展筋力,股関節外転筋力,歩行速度,歩行時痛,TUG,HHS,mGES,就労の有無,IPAQ-Eを独立変数に投入したステップワイズ重回帰分析を行った.〔結果〕mGES,歩行時痛,健側膝伸展筋力がLSAに影響を与える有意な因子として抽出された.〔結論〕末期股OA患者の生活空間には歩行の自己効力感,疼痛,健側機能が影響しており,生活空間を拡大していくうえでこれらの因子を考慮する必要があることが示唆された.
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