臨床実習サブノート 「日常生活活動」をみる・2
食事
大場 みゆき
1
Miyuki Oba
1
1中通総合病院リハビリテーション部
pp.614-621
発行日 2019年6月15日
Published Date 2019/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201580
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はじめに
日常生活における食事は,生命を維持するために不可欠であり,生活の質を高めるうえでも重要な活動です.臨床では,脳血管疾患,がん,高齢者の廃用症候群など幅広い疾患を有する患者の食事場面に対応することが求められます.また摂食機能障害のある患者は摂食・嚥下だけにとどまらず,他の障害を併せ持ち,症状も多岐にわたることが少なくありません.
食事に対するリハビリテーションの目標は,自分の手で,安全に,おいしく食べることです.その目標を達成するために,理学療法士は,主に上肢を使うための体幹の安定性,摂食・嚥下運動に必要な頸部・体幹の安定性,全身持久性など,身体的側面でかかわります.食事は運動機能面だけでなく,食形態,食事環境,食具,自助具など多様に検討する必要があり,さまざまな職種との連携・協働が求められます1).
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