Japanese
English
講座 日常生活動作の再検討(7)
食事
Reconsideration of Activities of Daily Living: Eating.
園田 茂
1
,
千野 直一
1
Shigeru Sonoda
1
,
Naoichi Chino
1
1慶應塾大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
キーワード:
日常生活動作(ADL)
,
食事
Keyword:
日常生活動作(ADL)
,
食事
pp.741-745
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106868
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はじめに
食事動作は,生命を維持するために不可欠であり,人間の大きな楽しみの一つでもある.また,食事動作の能力向上が生活の質を高める上で大変重要な要素となることは疑いない事実であろう.
リハビリテーションにおける機能評価の歴史の中で,1957年の包括的評価表PULSES1)には食事という項目は含まれていないが,1963年に発表されたADL評価表Katz Index2)では6項目の一つとして,食物を皿から口に運ぶ食事動作が含まれている.以来,ADL評価の中で食事は重要な地位を占め続け,Donaldsonの検討した25のADL評価表においても食事は22の評価表に採用され,更衣,移動,入浴に次いでいる3).
一方,食生活は文化により種々の異なる点を持っている.日本と欧米の食事動作を比較した研究としてはBarthel Index4)の自立度を用いた正門らの研究5)がある,日本で用いられる箸動作をどう評価するかなど,比較に際して解決すべき問題がいくつも残っていると考えられる.以上の点を念頭におきつつ,食事動作の評価,訓練につき述べてゆきたい.
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