--------------------
書評 —木村 朗(著)—「身体活動学入門」
浅川 康吉
1
1首都大学東京健康福祉学部理学療法学科
pp.650
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201249
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
本書はこれまでにない「ユニークな身体活動のとらえ方による新しい治療目標・健康な生活目標設定のための新しい理学療法入門」という,地域理学療法学の立場からみても興味深いものである.
理学療法に課せられたリハビリテーション医療の目標設定は今や,身体機能自立だけでは片づけられない.日本の理学療法士は地域における介護予防,生活習慣病予防など果たすべき役割が課せられている.そこでは,麻痺の回復や運動機能の維持を基本戦略にしつつ,動作の自立という従来から果たしてきた役割に加えて,健康管理や身体活動の維持を通して,麻痺の重度化につながる血管障害の再発予防,疲労蓄積などによる日常生活活動の低下を防ぐ,よりよい状態をめざした生活目標設定方法が求められるのは当然である.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.