臨床のコツ・私の裏ワザ
腸脛靱帯の柔軟性獲得のコツ
近藤 淳
1
1介護老人保健施設あさひな
pp.648-649
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201248
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腸脛靱帯長軸方向の柔軟性獲得のコツ
本稿では臨床上多く問題になる印象のある大腿筋膜張筋から連続する腸脛靱帯を対象とする.腸脛靱帯長軸方向の柔軟性を獲得するために股関節伸展内転することで腸脛靱帯を伸張したいが,側臥位や立位で行うと骨盤の固定に苦慮することを多く経験する.そこで私はトーマステストの肢位で股関節伸展内転することで腸脛靱帯を伸張している(図1).可能であれば両下肢を治療台端から出した状態にしている.
利点として,背臥位は背部や臀部の接地面積が大きいため固定が得やすく,骨盤も押さえやすい.また腸脛靱帯による膝蓋骨外側牽引や脛骨外旋牽引が強い症例では,膝蓋骨や脛骨の動きを徒手で抑制しやすいポジションとなる.このようにして腸脛靱帯長軸方向の柔軟性獲得にアプローチしている.
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