特集 倫理的感受性を高める—ACPにも必要な「価値観を揺さぶられる」感性
アンコンシャスバイアスとは何か—思い込みを脱し、柔軟性を高める
北村 英哉
1,2
1東洋大学社会学部社会心理学科
2東洋大学21世紀ヒューマン・インタラクション・リサーチ・センター
pp.38-42
発行日 2021年1月15日
Published Date 2021/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201604
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人の印象とステレオタイプ
私たちは、周りの人たちについての印象を絶え間なく形成しています。これを「印象形成」と呼び、心理学、特に社会心理学の研究領域の中に古くから含まれてきました。なぜなら、人に対してどのような行動をとるか、その人との関わり合いを決めている1つの要因として「印象」があるからです。自分がよい印象を抱いている人には積極的に近寄っていくかもしれませんし、逆にあまりよい印象を抱いていない人に対しては最小限の関わりに抑えたり、できる場合は避けたりしがちです。そこで、心理学の研究としてはこうした印象が本当に合っているのかという点にも関心が向けられました。
そもそも私たちは、どのように人の印象を形成しているのでしょうか。
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