Japanese
English
特集 大脳皮質—成り立ちから機能へ
臨界期の機構─子どもの脳の柔軟性を紐解く
Mechanism of critical period:understanding brain plasticity in childhood
酒井 晶子
1
,
杉山 清佳
1
Sakai Akiko
1
,
Sugiyama Sayaka
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科神経発達学分野
キーワード:
眼優位性可塑性
,
抑制性ニューロン
,
Otx2
,
エピジェネティクス
,
酸化ストレス
Keyword:
眼優位性可塑性
,
抑制性ニューロン
,
Otx2
,
エピジェネティクス
,
酸化ストレス
pp.54-58
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200575
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
幼年期の脳には,環境から受けた刺激や経験に応じて神経回路が活発に再構築される時期がある。これは“臨界期”と呼ばれ,生涯の中で生後の一時期にしか現れない。“三つ子の魂百まで”のゆえんである。視覚モデルにおいて臨界期の活性化は,生後の経験により抑制性ニューロンが発達し,成熟する過程で起こることがわかってきている。自閉症などの精神疾患では臨界期の異常がみられるように,経験を通じて興奮性/抑制性のバランスが整えられることが脳の機能発達に重要である。
Copyright © 2017, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.