特集 エキスパートが語る小児理学療法
発達障害へのかかわり
新田 收
1
Osamu Nitta
1
1首都大学東京健康福祉学部理学療法学科
キーワード:
発達障害
,
発達性協調運動障害
,
感覚異常
,
運動イメージ
,
協調運動
Keyword:
発達障害
,
発達性協調運動障害
,
感覚異常
,
運動イメージ
,
協調運動
pp.1079-1085
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201057
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発達障害の概念
最近マスコミなどを通じ「発達障害」の話題をよくみかける.この傾向は5年ほどで急激に高まっているが,実際の調査では,もう少し前から注目されている.文部科学省は2002年2〜3月にかけて「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国実態調査」を実施している.その結果,知的発達に遅れがないものの,学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒が6.3%在籍していた可能性があると報告している1).
その後,わが国において「発達障害」が広く認識されたのは,2004年12月に制定された発達障害者支援法の影響が大きい.同法は,「発達障害の定義と社会福祉法制における位置づけを確立し,発達障害者の福祉的援助に道を開くために制定された」とされている1).
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