特集 臨床に役立つ臨床推論の実際
看護における臨床推論・アセスメントの進め方—「生きている」「生きていく」
山内 豊明
1
Toyoaki Yamauchi
1
1名古屋大学大学院医学系研究科看護学専攻
キーワード:
臨床推論
,
アセスメント
,
生きている
,
生きていく
Keyword:
臨床推論
,
アセスメント
,
生きている
,
生きていく
pp.1019-1025
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200708
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臨床推論・アセスメントの進め方の根幹
看護ケアとは何をすることなのであろうか.2つの「生」という字にかかわりがあろう.それは「生活を支え」,その生活を営んでいる生命体の「生命を守る」ということである.つまり,その人の「意思をもって生きていこうとする」ことを支援することと,その前提である「生き物としての生きている」という状態を安定確保するということが,看護ケアの根本にあるミッションである.
最も大事なことは,何をアセスメントしたいのか,目的は何かということである.目的が決まれば自ずと「そのためにはこのような情報が要る」,「ここまでは要る」,あるいは「このような情報は要らない」と決まる.とにかく上から下まですべての情報を集めたらあとは何とかなるというものではなく,常に目的を意識すべきである.
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