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日本語版変形性膝関節症機能評価尺度―Japanese Knee Osteoarthritis Measure:JKOM
神戸 晃男
1
1金沢医科大学病院リハビリテーションセンター
pp.237
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106581
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日本語版変形性膝関節症機能評価尺度は,変形性膝関節症(膝OA)のQOL評価として赤居ら1,2)によって開発された.従来用いられてきた膝関節JOA(日本整形外科学会)スコアは患者立脚型でないことから,JKOMはわが国の文化を反映しかつ国際的比較を行うことができ,疾患特異的・患者立脚型評価表尺度による評価として推奨されている1).この評価は運動療法の効果のエビデンスを検証するために開発されたものであり,妥当性,信頼性が認められている1,2).
評価は,最初にこの数日間の痛みの程度を「痛みなし」から,「これまでに経験した最も激しい痛み」の範囲である10cmの線上にチェック(×印)した後,疼痛とこわばり,日常生活機能,全般的活動,健康状態を自記式で回答する(表).この5段階のスケールでは,1(痛みがまったくない,困難がないなど)が最も良く,5(ひどく痛い,非常に困難など)が最も悪いスコアとなる.したがって,JKOMの採点において125点が最も悪い状態を指す1,3).なお,自己評価の際には医師または担当者の前では記載しないことなどの留意が必要である.
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