Japanese
English
報告
姿勢安定度評価指標(IPS)による適切なバランス能力評価の臨床指標についての検討
Examination about a Clinical Index of Ability for Adequate Balance Evaluation by a Index of Postural Stability(IPS)
鈴木 康裕
1
,
田邊 裕基
1
,
丸山 剛
1
,
塩見 耕平
1
,
船越 香苗
1
,
石川 公久
1
,
江口 清
2
Yasuhiro Suzuki
1
1筑波大学附属病院リハビリテーション部
2筑波大学附属病院
キーワード:
安定度姿勢評価指標(IPS)
,
バランス
,
重心動揺検査
,
系統誤差
Keyword:
安定度姿勢評価指標(IPS)
,
バランス
,
重心動揺検査
,
系統誤差
pp.232-236
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106579
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要旨:本研究の目的は,重心動揺検査によるバランス能力の評価において適切な臨床指標を検討することである.
姿勢安定度評価指標(Index of Postural Stability:IPS)を検討の対象として,IPSを重心動揺計によって従来用いられてきた各指標(動揺面積,単位軌跡長,ロンベルグ率)と比較し,またIPSの適切な臨床指数として最小可検変化量(minimal detectable change:MDC)を求めた.
対象は若年健常者101名(年齢:25.3±5.6歳,男性45名,女性56名)とした.各指標における2回の測定値間の変動率を比較した.またIPSにおける再現性の検討を系統誤差の観点から行うことでMDCを算出した.その結果,1-2回目の変動率についてはIPSの変動率が他の指標と比べ有意に少なく,またIPSにおいて系統誤差は認められず,MDCは0.26と算出された.
これらのことから,重心動揺計を用いたバランス能力の評価において,IPSが系統誤差においても再現性に優れた指標であることが示唆され,また適切な臨床指数も示すことができた.
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