とびら
「とびら」に思う
齋藤 幸広
1
1藤沢市民病院リハビリテーション室
pp.181
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106569
- 有料閲覧
- 文献概要
「暮らしの手帖」随筆欄と本誌「とびら」が好きである.「暮らしの手帖」は四半世紀以上購読しているが,随筆は作家の作品が多く,さすがにその道のプロだけにいつも爽やかさと感動を与えてくれる.「とびら」は物書きの素人であるが,同じ生業を持つ輩が旬の思いを伝えてくれる.両者に共通していることは,字数もそれほど多くなく,集中力のなさと老眼鏡の鬱陶しさを思うと,ゆっくり読むのには最適な量なのである.
心は壮年なのだが黄昏暦(辞書にはこの言葉は見当たらない)の節目を迎えて,二つ目標を立ててみた.一つは文才もないのに,身の回りの自然と理学療法の経験を融合させた,エッセイ風の文章を書いてみよう思い立ったこと.そしてもう一つ,手元にある「とびら」をすべて読んでみようと思ったのである.前々から「とびら」は理学療法の歴史と,理学療法士として歩んできた自分を振り返るには絶好の内容と考えていたからである.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.