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神経筋疾患の呼吸ケアに関する国際的ガイドラインの動向
2004年に米国胸部医学会(American Thoracic Society:ATS)から「デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)の呼吸ケアのコンセンサス・ステートメント」1),2007年には米国胸部医師学会(American College of Chest Physicians:ACCP)による「DMDの麻酔・鎮静における呼吸とその他のケアに関するコンセンサス・ステートメント」2)が発表された.これらを基盤として,2009年には米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)が作成を推進した「DMDのケアの国際コンセンサス・ガイドライン」3,4)が公表され,各国語への翻訳が進められた.これはTREAT-NMD(欧米の神経筋疾患患者会)のホームページからダウンロードができる5).
神経筋疾患のモデル疾患としてDMDが扱われ,他の疾患でも応用が可能であるとされていたが,その後,脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy:SMA)6),先天性筋ジストロフィー7),先天性ミオパチー8)などDMD以外の神経筋疾患に関する国際ガイドラインも相次いで公表され,2012年には英国胸部疾患学会(British Thoracic Society:BTS)からも「筋力低下のある小児の呼吸マネジメントのガイドライン」9)が作成された.筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)に関する呼吸ケアの総説も発表されている10,11).
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