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筋ジストロフィー,ミオパチーなどの神経筋疾患は,未だ治癒はできないが,予後やQOLを改善する治療が適応になる。これらの疾患で障害される機能を最大限に活用し,自立と移動を確保し,変形拘縮を予防し,社会性を維持することが目標となる。ここでは,近年の呼吸不全に対する非侵襲的人工呼吸療法の普及と排痰方法の進歩を中心に,延命に伴って頻度が増してきた心合併症,消化管,栄養,嚥下,腎の問題についても述べる。知的障害を合併する場合は,それを適切に評価し,教育や関わりを検討する。四肢機能においても,従来の適度な筋力維持や関節拘縮予防の理学療法に加え,下肢筋腱解離術,脊柱側彎予防手術,臨床工学を駆使した電動車椅子や日常生活補助具・環境制御装置,コンピュータによる情報伝達や作業も可能になってきている。一方,本人や家族への遺伝相談,インフォームド・カウンセリングなど,精神・心理的サポートも,タイムリーに行われるべきである。
Although neuromuscular diseases are not curable, appropriate management can optimize and prolong function and locomotion, prevent physical deformity, maintain independence and movement, and optimize social integration. Also, improvement in prognosis and survival are possible without frequent life threatening events or need for hospitalization.
Physical therapy can be provided to limit loss of muscle strength and joint contractures.
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