Japanese
English
Current Opinion
神経筋疾患における呼吸管理
Respiratory Management in Patients with Neuromuscular Disease
石川 悠加
1
Yuka Ishikawa
1
1国立病院機構八雲病院小児科
1Department of Pediatrics, National Organization Yakumo Hospital
pp.199-204
発行日 2012年2月15日
Published Date 2012/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101893
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神経筋疾患についての最近の話題
[1] CDCが促進したケアのガイドライン公表
最近,デュシェンヌ型筋ジストロフィーのケアについて,米国疾病管理予防センター(CDC)が作成を促したガイドラインが公開された(http://www.treat-nmd.eu/)1).患者家族版は各国語に訳されている.呼吸については,2004年の米国胸部医学会(American Thoracic Society;ATS)による「デュシェンヌ型筋ジストロフィーの呼吸ケア」のコンセンサス2)と,2007年の米国胸部専門医会(American College of Chest Physician;ACCP)による「デュシェンヌ型筋ジストロフィーの麻酔・鎮静における呼吸管理およびその他関連する管理について」のコンセンサス3)を推奨している.
世界中で,小児期発症の神経筋疾患の呼吸ケアの専門医不足というクライシスに対して,ガイドライン作成の効果が期待されている4).汎用モデルであるデュシェンヌ型筋ジストロフィーに準じて,神経筋疾患の呼吸ケアの国際ガイドラインも公表された.脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy;SMA)5),先天性筋ジストロフィー6)についてである.先天性筋ジストロフィーでは,本人の意思確認や予後予測が困難な疾患を含み,推奨される呼吸ケアの選択を家族との話し合いで行う.
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