甃のうへ・第6回
いしの上にも30年―これからの「充実期」に向けて
清宮 清美
1
1埼玉県総合リハビリテーションセンター
pp.824
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106411
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国際連合は,障害者の権利宣言を社会において実現するため「完全参加と平等」をテーマに1981年を「国際障害者年」とした.その翌年,私は県立のリハビリテーションセンターに就職した.現在,理学療法士歴31年目というところである.これまでの30年を10年ごとに振り返ってみたい.
最初の10年間は「修得期」とも言うべき期間であった.先輩たちに囲まれて臨床経験を積み,人並みに恋愛をして結婚,出産と続いた.その当時は,代替職員を望むことは困難だったので,育児休暇を取ることはできなかったが,周囲の励ましを受けて臨床を続けることにした.まだ若かった私は,理学療法士としての自分を認めてほしいという気持ちで仕事に向かっていたので,危ういことはありながらも何とか両立できていた.
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