入門講座 歩行のバイオメカニクス・2
歩行関連動作のバイオメカニクス―方向転換動作・着座動作
櫻井 好美
1
,
石井 慎一郎
1
,
石田 啓子
2
,
山中 理絵
3
Yoshimi Sakurai
1
1神奈川県立保健福祉大学リハビリテーション学科
2医療法人佐藤病院
3公益財団法人横浜勤労者福祉協会汐田総合病院
pp.527-532
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106320
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はじめに
高齢者の転倒事故が,屋外よりも屋内で多く発生していることはよく知られている.屋外活動と屋内活動の相違点として,重心の上下動と方向転換の頻度が挙げられる.屋外では前方への推進が主であるのに対して,屋内では連続して同方向に歩行し続けることは少なく,「立ち止まってドアを開け,椅子に背を向けて座る」といったように,重心の位置や進行方向を適切なスピードで変化させることが必要となる.
本稿では,屋内において転倒や骨折のリスクとなりやすいと考えられる方向転換動作と着座動作について,バイオメカニクス的観点から解説する.
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