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特集 スポーツ科学—2020オリンピック・パラリンピックによせて
サッカーキック動作のバイオメカニクスの神話と科学的事実
Scientific facts and myths in soccer kicking biomechanics
布目 寛幸
1
Nunome Hiroyuki
1
1福岡大学スポーツ科学部
キーワード:
サッカー
,
インステップキック
,
キネマティクス
,
ボールインパクト
Keyword:
サッカー
,
インステップキック
,
キネマティクス
,
ボールインパクト
pp.212-215
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201158
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足部(foot)によってボール(ball)をゴールに蹴り込むことによって得点する競技を文字通り“football”と呼び,その仲間を“football code”と称する。この仲間は意外に多く,サッカー,ラグビーなどお馴染みの競技もあれば,スクラムのないラグビーであるラグビー・リーグ,オーストラリアではトップスポーツであるオーストラリアン・フットボール,アイルランドで主に行われているゲーリック・フットボールなど一部地域ではメジャーだが,世界的な知名度には“?”がつくものもある。ちなみに,キックによる得点が極めて限られているアメリカン・フットボールもこの仲間となっている。
数あるfootball codeのなかでサッカーが最もメジャーな競技であることに異論はないだろう。とりわけサッカーでは,他のfootball codeでは許されている手の使用が(GK以外は)厳しく制限されているため,ゲーム中に生じるほとんどのアクションはキックを介したものとなる。つまり,サッカーはキックへの依存度が最大限に高められたfootball codeであるということができる。本稿ではサッカーキック動作にまつわる“神話”と“科学的事実”についてバイオメカニクス的な観点からその真偽について考えてみたい。
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