プログレス
医療・介護関連肺炎
山谷 睦雄
1
Mutsuo Yamaya
1
1東北大学大学院医学系研究科先進感染症予防学寄附講座
pp.327-331
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106253
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
高齢者肺炎は,市中肺炎(CAP:community-acquired pneumonia)と院内肺炎(HAP:hospital-acquired pneumonia)の両方の特徴を有しており,肺炎診療の質の向上を図る目的で,新しい分類が国内外で行われている.米国胸部疾患学会(American Thoracic Society:ATS)と米国感染症学会(Infectious Diseases Society of America:IDSA)が提唱した医療ケア関連肺炎(healthcare-associated pneumonia:HCAP)を,わが国の現状を加味して,日本呼吸器学会から「医療・介護関連肺炎」(nursing and healthcare-associated pneumonia:NHCAP)としてガイドラインが発表されている.
本稿では,NHCAPの特徴と,主体をなす高齢者の誤嚥性肺炎の機序,および予防法に重点を置いて知見を紹介したい.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.