Case Presentations
競技復帰を目標とした膝複合靱帯損傷後の理学療法―高校サッカー選手の1症例
鈴木 信人
1
,
坂本 雅昭
2
Suzuki Nobuhito
1
1上牧温泉病院
2群馬大学医学部保健学科
pp.595-598
発行日 1999年8月15日
Published Date 1999/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105374
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Ⅰはじめに
サッカー選手における膝前十字靱帯再建術後の競技復帰について,原ら1)は他の様々な種目より強力な筋力が必要なこと,また,プレー中,膝関節に外旋・外反位および伸展位を頻回受けることにより復帰に長期間を要すると述べている.また,斎藤ら2)は,この長期間にわたる術後後療法期間中の意欲の低下を競技復帰阻害因子として挙げている.
今回,少年期よりサッカーを始め,将来海外にサッカー留学するという高い目標を持った症例に対し,早期競技復帰に向けて,全身の筋力増強を含め術後早期からの積極的な理学療法を行った.更に,競技特性を考慮してプレー中の動作を組み入れるなどの工夫をし,モチベーションの維持を図っていった結果,良好な経過をたどったので報告する.
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