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特集 骨・関節疾患のバイオメカニクスと理学療法
膝伸展不全と理学療法―筋放電特性の分析から
Biomechanics of Bone & Joint Diseases: Extension Lag of the Knee and Physical Therapy
峰久 京子
1
,
松永 義博
1
,
木村 啓介
1
,
高井 一志
1
,
金山 浩基
1
Kyoko MINEHISA
1
,
Yoshihiro MATSUNAGA
1
,
Keisuke KIMURA
1
,
Kazushi TAKAI
1
,
Hiroki KANAYAMA
1
1三豊総合病院理学療法科
1Department of Physical Therapy, Mitoyo General Hospital
pp.530-535
発行日 1995年8月15日
Published Date 1995/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104350
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Ⅰ.はじめに
整形外科疾患の理学療法を行っていて現れる下肢の機能障害に膝伸展不全がある.この膝伸展不全には,原因の明らかなものと,原因が不明な,いわゆる“extension lag(伸展の遅れ)”と表現されるものがある.膝の伸展不全があれば全屈曲位歩行となり,歩容が悪いほか疲労しやすく,ジャンプや階段昇降が困難となり,膝関節の不安定性による活動性の低下をきたすことになる.したがって,そのような症例に有用な下肢機能を獲得させるためには,理学療法の質が問われることになる.Extension lagに対する報告は散見されるが、その定義,病態,原因について系統立って述べられている文献は皆無に等しい.ここでは原因不明のextension lagについて,自験例をもとに,その原因について文献的考察を加え,より良い理学療法のあり方について考察する.
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