報告
日本産しびれえい(Narke Japonica)の放電について
杉 靖三郞
1
,
田中 英彦
1
,
深山 幹夫
1
1東大生理學教室
pp.278-280
発行日 1952年6月15日
Published Date 1952/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905659
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電氣魚の放電については,生體の發電現象のうち,特殊なものとして古くから幾多の學者により,貴重な研究がなされている。
日本産のしびれえいについては1914年に藤1)が體外にとり出した電氣器官について,その放電の時間的經過を電磁オツシログラフを使用して描記し,精細な業蹟を殘している。その後この方面の研究は,最近まで殆ど行われていない状態である。筆者等は1940年10月以來,三崎の臨海實驗所において,同地の近海で得たしびれえいNarke japonicaを材料として,その正常状態に於ける放電經過,および摘出した電氣器官の人工的刺激による放電經過につき若干の知見を得ているので,ここにその概略を述べる。
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