Japanese
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特集 障害予防
デイケアにおける高齢者の心身機能低下の予防
Disability Prevention: Preventing Deterioration of Mental and Physical Functions of the Elderly on Day Care Program
奈良 勲
1
,
高橋 勲
2
,
高橋 真弓
2
,
吉原 道代
2
,
清水 順市
1
,
藤村 昌彦
1
,
永冨 史子
3
Isao NARA
1
,
Isao TAKAHASHI
2
,
Mayumi TAKAHASHI
2
,
Michiyo YOSHIHARA
2
,
Jun-ichi SHIMIZU
1
,
Masahiko FUJIMURA
1
,
Fumiko NAGATOMI
3
1広島大学医学部保健学科
2高橋内科小児科医院
3川崎医科大学附属病院リハビリテーションセンター
1Health Sciences, Hiroshima University.
2Takahashi Clinic.
3Rehabilitation Center, Kawasaki Medical School Hospital.
pp.391-395
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104023
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Ⅰ.初めに
在宅高齢者の生活は,その心身の機能水準にもよるが,ややもすれば社会参加の機会が少なくなり,種々の廃用症候群の起因となり,その結果,いわゆる「寝たきり老人」となってしまうことが想定される.
そのような意味から,高齢者がデイケアにおいて医学的管理を定期的に受けながら種々の活動に参加することは,高齢者のより健全な生活水準の維持・改善に役だつものと思われ,きわめて意義深い.しかし,デイケアにおけるプログラムが単に参加者の時間潰し的内容であるとすればその意味は薄れる.よって,デイケアにおけるプログラムが高齢者の心身機能をはじめ,社会性の活性化に役だっているか否かの検証を欠けば,その存在価値は稀薄になる.
高橋内科小児科医院では1992年10月デイケアを開設したが,このような理由からわれわれは可能な限り,参加者の心身機能に関する種々のデータ収集に務め,その健全な在り方を模索してきた.
この論文ではこれまで収集したデータを基に,デイケアにおけるプログラムが高齢者の心身機能の急速な低下の予防に寄与しているか否かに焦点を合わせて論述する.
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