とびら
高齢化社会・地方の活性化は
田中 耕作
1
1佐賀県立希望の家
pp.661
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103600
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高齢化社会を迎え人口・文化の大都市集中による弊害に対し,地方を活性化する必要最小限の条件は,高齢者の生活環境整備による健康の維持であり,究極的には“ネタキリ”を予防することである.地方の時代が叫ばれて久しいが,リハビリテーション医療についても同様ハード面・ソフト面ともに地方にはなかなか波及して来ない.人口密度はますます低下し,若者が流出,当然ながら企業活動も渋帯,自治体の財政を圧迫し,結果として住民の生活活動も萎縮してくる.若人の集う場所も少なく,活動連鎖もしぼんでしまいがちである.昨年の異常気象下,17・19号と2度の台風直撃によるツメ跡が今も残り,未だに青いビニールシートに包まれた屋根を散見する.傷を治癒する若い細胞活動が不足しているのである.
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