とびら
高齢化社会と子ども
鶴見 隆正
1
1高知医科大学附属病院
pp.71
発行日 1990年2月15日
Published Date 1990/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102940
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われわれ理学療法士は,医学的リハビリテーションの一環として片麻痺患者や脊髄損傷患者などの退院後フォローアップを在宅訪問の形で以前から行なってきたが,現在のように多くの理学療法士が組織だって地域リハビリテーションにかかわるようになり始めたのはここ10数年である.この間に地域リハビリテーションという用語も定着し,その活動に対する行政,地域住民のニードは質的にも量的にもますます拡大してきている.
これに呼応するがごとく,新聞やテレビで高齢化社会に関する報道がされない日は無い.公的年金,趣味,生きがい,健康などの相談といった生活基盤となるものから,独居老人の実態,寝たきり老人の介護方法まで詳しく報道されており一般の人々への情報も専門的になってきている.
それだけにわれわれ理学療法士は,通所訓練会や訪問指導といった直接的な援助ばかりにとらわれずに,より多面的な視点で老人問題を思考した上で取り組むことが必要である.
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