Japanese
English
特集 整形外科疾患の理学療法
骨悪性腫瘍の患肢温存手術前後の理学療法
Physical Therapy in Orthopedic Diseases: Physical Therapy before and after Salvage Surgery for Malignancy of the Bone
河村 廣幸
1
,
浅野 聡
1
,
淵岡 聡
1
,
時政 昭次
1
,
井上 悟
1
,
米田 稔彦
1
,
林 義孝
1
,
内田 淳正
2
,
小野 啓郎
2
Hiroyuki KAWAMURA
1
,
Satoshi ASANO
1
,
Satoshi FUCHIOKA
1
,
Akitsugu TOKIMASA
1
,
Satoru INOUE
1
,
Toshihiko YONEDA
1
,
Yoshitaka HAYASHI
1
,
Atumasa UCHIDA
2
,
Keirou ONO
2
1大阪大学医学部附属病院理学療法部
2大阪大学医学部整形外科
1Department of Physical Therapy, Osaka University Hospital.
2Department of Orthopedic Surgery, Osaka University Medical School.
pp.330-334
発行日 1991年5月15日
Published Date 1991/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103269
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Ⅰ.初めに
近年,悪性骨腫瘍の外科的治療は切断手術より,患肢温存手術が主流となりつつある1).下肢における患肢温存手術(特に膝関節周囲原発例)は,切断手術と比べ日常生活動作の上での機能や歩行時のエネルギー効率も遜色無く2,3),患肢が温存されることは心理面でも好影響を与えている.さらに正しい適応の下に,患肢を温存することは生命予後に悪影響を及ぽすことは無い.このように患肢温存手術症例が増加するにつれて,より良い機能が望まれるようになり,そのため理学療法への期待が高まるようになった.
しかしながら,切断手術後の理学療法の報告に比べ4),患肢温存手術前後について系統立てて報告しているものはほとんどみられない5).そこで今回は膝関節周囲例を中心に,股関節周囲例を含めた下肢の患肢温存術前後の理学療法について報告する.
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