Japanese
English
特集 急性期の理学療法
外科手術における肺理学療法
Physical Therapy in Acute Stage: Lung Physical Therapy Referred to Surgery
岸川 典明
1
,
真淵 敏
1
,
小室 透
1
,
和田 智弘
1
,
間瀬 教史
1
,
居村 茂幸
1
Michiaki KISHIKAWA
1
,
Satoshi MABUCHI
1
,
Tohru KOMURO
1
,
Tomohiro WADA
1
,
Kyoshi MASE
1
,
Sigeyuki IMURA
1
1兵庫医科大学病院リハビリテーション部
1Rehabilitation Center, Hyogo College of Medicine.
pp.306-311
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103011
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Ⅰ.初めに
近年,外科および麻酔をはじめとする医療技術の飛躍的な進歩に伴い,以前ならば手術侵襲に耐えられなかったほどの高齢者や重症例に対して,高度かつ集中的な術後管理体制の下に積極的に手術が施行されるようになっている.また疾病構造の多様化に伴いわれわれ理学療法士が術直後から集中治療に参加する機会が多くなっているが,このことは理学療法分野の拡大,充実の現れとして誠に喜ばしい限りである.しかし,一方では対象が急性変化を示す時期である故に,施療上の責任という問題を抱えてアプローチすることになる.本院においても内科的,外科的疾患を合わせて年間200例近くの肺理学療法依頼を受け,理学療法に占めるこの方面の比重の大きさを痛切に感じる.
このような現状に鑑み,本稿では,筆者らの臨床経験や各種知見1-7)を基にして外科手術に関連した肺理学療法について述べてみたい.
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