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編集後記
高橋 正明
pp.108
発行日 2005年1月15日
Published Date 2005/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102497
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皆様,新年明けましておめでとうございます.21世紀も5年目を迎え,わが国の理学療法がさらなる新しい時代へと前進するその足跡をしっかりと残せるよう,編集委員一同新たな決意を持って望む所存でおります.本年も理学療法ジャーナルをどうぞよろしくお願い申し上げます.
広辞苑には,「地震雷火事親父」は「日常人々の恐れるものをその順に列挙して言う語」とある.昔,これは天災の恐ろしい順番と聞いた.子供ごころに“なぜ親父が天災なのか”と淡い疑問を持ったことがある.今では,“昔の親父はすごかった”とその威厳を懐かしむか,あるいは“今の親父は軟弱だ”と揶揄するときの表現として,たまに聞かれるのみとなった.それを聞いて一時は,親父を天変地異と同格で扱った江戸の時代はやはり粋でユーモアのわかる文化であったかと感心したものであるが,何かすっきりしないままこの言葉をどこかに置いてきてしまった.最近,「おやじとは嵐のこと」と何かで読んだ.台風は「おおおやじ」だそうだ.「おやじ」は「親父」からきているのか,あるいはどこでどのように生まれどのように広まったかは知らない.また天災と人災の区別がつきにくいゆえに天災も自然災害に置き換わったとのことであはるが,胸のつかえはひとまずおりた.それにしても旧年中は地震と「おおおやじ」が日本をひどく痛めつけた.被災された方々,とりわけいまだにその爪痕に苦しんでおられる方々にはお悔やみの言いようもない.新年が良き年になるようただただ祈るばかりである.
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