とびら
たゆまぬ自己研鑽を忘れずに!
佐藤 秀紀
1
1大阪保健医療大学保健医療学部
pp.573
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102330
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現在,大学教員として20年を経ようとしている.最近の大学生の変化と,学生が授業に「求めるもの」の変化に気がつく.もともと勉強になじまず,一番上まで上り詰めるのではなく,あえて下流を志向する「下流志向」の若者たちの存在である1).また,大学の授業に対し,授業料に見合うだけの価値があるのかを問う「消費者タイプ」の学生の出現.「聞いてやるから,何か面白いことを話してみろよ」という若者たちである2).
このような学生の変化に応じた講義を行うためには,講義内容のわかりやすさ,学生の知識・関心・意欲の深まりを考え,最新の医学知見を踏まえた授業を構築することが必要となる.しかし,一般に年齢を重ねるほど,新しいことを覚えることは難しくなる.ご多聞に漏れず,私も難しい専門書を読むのが億劫になっている.老眼になってからは小さな活字を読むことすら苦痛になってきた.それでも「学習方法の工夫」によって,年齢的な記憶力の低下をカバーすることができることを実感している.
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