Japanese
English
報告
地域在住後期高齢者におけるIADL低下の予測因子としての歩行能力
Walking performance as a good predictor for decline of instrumental activities of daily living functioning among community-dwelling older adults over the age of 75 years.
牧迫 飛雄馬
1
,
古名 丈人
2
,
島田 裕之
1
,
千葉 一夫
3
,
佐藤 一徳
4
,
赤沼 智美
4
,
吉田 裕人
5
,
金 憲経
5
,
鈴木 隆雄
6
Hyuma Makizako
1
1国立長寿医療研究センター自立支援システム開発室
2札幌医科大学保健医療学部
3市立美唄病院
4美唄市役所
5東京都健康長寿医療センター研究所
6国立長寿医療研究センター
キーワード:
高齢者
,
歩行
,
生活機能
Keyword:
高齢者
,
歩行
,
生活機能
pp.611-616
発行日 2010年7月15日
Published Date 2010/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101712
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要旨:[目的]地域在住後期高齢者において,3年後のIADL低下に対する運動機能の影響を検証することを目的とした.[方法]75歳以上の地域在住高齢者131名を分析対象とした.2005年に握力,片脚立位時間,5m通常歩行時間,老研式活動能力指標を測定した.老研式活動能力指標については,2008年に追跡調査し,老研式活動能力指標の下位尺度ごとに,3年後の低下の有無と運動機能との関係を調べた.[結果]3年後のIADL低下に対してベースラインの5m通常歩行時間が有意な関連を認めた(オッズ比1.79,p<0.05).また,3年後のIADL低下に対する5m通常歩行時間のカットオフ値は4.35秒で,感度82.4%,特異度52.6%であり,5m通常歩行時間が4.4秒以上ではIADL低下のオッズ比が5.18(p<0.01)であった.[結語]後期高齢者のIADL低下を予測する因子として,歩行能力が重要であることが確認された.
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