臨床実習サブノート 知っておきたい理学療法評価のポイント・6
慢性呼吸器疾患患者を担当した時
内田 賢一
1
Uchida Kenichi
1
1神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部リハビリテーション学科理学療法学専攻
pp.1077-1082
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101320
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はじめに
「え?呼吸器疾患の患者を評価するんですか?」
脳卒中片麻痺,大腿骨頸部骨折,変形性関節症など,中枢神経疾患や骨関節疾患の患者を担当するものと思い込んでいた臨床実習の現場において,呼吸器疾患の患者を担当するように指示された際の学生の心中を想像することは難しくない.
慢性呼吸器疾患の患者では,疾患そのものは目に見えにくいが,呼吸困難により長期間にわたって活動性が低下したことによる,いわゆる廃用症候群が主な症状となっている.そのことに気がつけば,理学療法士にとって必要な評価のポイントは自ずと見えてくると思われる.
そこで,本稿では,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:以下,COPD)の患者を例にとり,慢性呼吸器疾患患者を担当した際の理学療法評価のポイントと着眼点について,私見を交えて述べてみたい.
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