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スポーツは,「する(自ら行う)」「みる(観戦する)」「ささえる(支援する)」というようにいろいろな楽しみ方がある.障害者スポーツは,使用する用具やルールなどをカスタマイズすることにより,障害の有無や程度にかかわらず参加できるようにするという意味で,「アダプティブスポーツ」とも言われる.実際に,障害者スポーツの現場に足を運ぶと,様々なバリアがあり,アダプティブすることの必要性とその難しさを感じる.そのため,「ささえる」という側面が,他のスポーツ場面より必要になることが多い.特に福井県のような地方では,障害を持っていても使えるような設備の整ったスポーツ施設が少ないというハード面のバリアに加え,多様な障害者スポーツのニーズに対して,理解や熱意を持つ指導者が少ないというソフト面のバリアも存在する.
筆者が福井県内で障害者スポーツに関わる活動をはじめて,約10年が経つ.最初のきっかけは,日本障害者スポーツ協会公認障害者スポーツ指導者の資格を持つ数人ではじめた研究会であった.障害者スポーツに関わりたいという熱い思いはあるが,フィールドがない,情報がない,ネットワークがない,仲間がいないなど悩みを抱えた有志が集まった.そこで,福井県内で障害者スポーツの指導者の育成,指導レベルの向上,ネットワーク作りを目的に活動をはじめた.様々な方との出会いとお力添えで,現在では会員が約150名になり,「福井県障害者スポーツ指導者協議会」として,福井県からの委託事業を受けて活動している.福井県身体障害者スポーツ大会の企画・運営,全国障害者スポーツ大会への選手派遣事業,指導者養成の研修会の開催,障害者スポーツ普及体験事業など多彩な事業展開をする熱き集団である.
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