特集 創傷治癒と理学療法
創傷治癒の理学療法―米国におけるWound Care & Physical Therapy
小倉 秀子
1
,
Felipe Rosaline M
2
Ogura Hideko
1
,
Rosaline M Felipe
2
1Kaiser Permanente South San Francisco Medical Center
2Sherman Health
1Kaiser Permanente South San Francisco Medical Center
2Sherman Health
pp.371-377
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100300
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はじめに
「褥瘡や潰瘍が理学療法外来で治療できる」
2001年に,米国イリノイ州シカゴの外来理学療法クリニックでWound Careの理学療法の実際を見たときのことは忘れられない.理学療法士が積極的に物理療法・運動療法などの専門的理学療法を駆使し,慢性期の治りにくい褥瘡や潰瘍が効果的に治癒していく姿を見て,理学療法の重要性を痛感した.
なぜ,米国では高度で専門的なWound Careの理学療法を受けることができるのだろうか.理学療法士は臨床でどのようなWound Careを行っているのか,また,日本でこのような理学療法士の活動は可能だろうか.本稿では,まず,米国のWound Careにおける歴史,特に米国理学療法士協会(American Physical Therapy Association:APTA)の活動の歴史について紹介し,理学療法士の活動,理学療法の対象となる主な疾患,そして具体的な理学療法治療を紹介する.
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