特集 臨床実習教育
臨床実習教育のあり方―早期臨床体験の観点から
坂野 裕洋
1
,
梶原 史恵
1
,
江西 一成
1
,
植松 光俊
1
Banno Yasuhiro
1
1星城大学リハビリテーション学部 理学療法学専攻
pp.13-19
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100233
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
近年の医療関係の教育では,専門職をめざす学生としての動機付けを高め,その後のカリキュラム導入を円滑にすることなどを目的とした,専門的医学知識を持つ前の低学年からの早期臨床体験およびearly clinical exposure(早期の臨床提示,以下ECE)の効果が注目されつつある1,2).
本学においても,ECEの取り組みとして医療・介護施設利用者とのコミュニケーション・介護体験を中心とした「フィールド体験実習」を,1年生前期末に2日間実施している.また,ECEを効果的に実施することを目的に,患者の立場に立った医療,医療人の人間性,医療人・患者関係,接遇技術などについて学ぶ「医療学入門」という授業を1年生前期に実施しており,学生への動機づけの効果を感じている.
本稿では,筆者らが実施した理学療法学教育におけるECEとその事前授業の取り組みに対する全国調査の結果を示す.そして,本学で実施している「医療学入門」の授業内容紹介とその効果について報告する.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.