Laboratory Practice 生化学 精査と治療に生かす検査データ
肺癌
児玉 哲郎
1
1国立がんセンター中央病院呼吸器内科/薬物療法部
pp.270-272
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905757
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はじめに
肺癌は難治癌の1つであり,今なおその5年生存率は20%程度と低い.肺癌には多彩な組織型が見られ,主として扁平上皮癌,腺癌,小細胞癌,大細胞癌の4大組織型に分類され,その生物学的性状も異なるが,治療法の面からは大きく小細胞癌と,それ以外の組織型を一括して非小細胞癌に分類される.肺癌の中でも小細胞癌は機能性腫瘍(functioning tumor)の代表として知られており,クッシング(Cushing)症候群やADH(antidiuretic hormone=vasopressin)分泌不適切症候群(syndrome of inappropriate secretion ofADH;SIADH)などが見られる.そのため,診断・治療における臨床検査の役割は少なくない.
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