技術講座 病理
脱灰標本による類骨染色
吉木 周作
1
1昭和大学歯学部口腔病理学教室
pp.197-201
発行日 1993年3月1日
Published Date 1993/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901423
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
骨組織に特殊な前処理を施すことにより,脱灰切片上でも類骨を明瞭に染色あるいは識別できるよう考案された吉木法とトリップ・マッケイ法を紹介した.
脱灰前の骨組織小片を,前者は塩化シアヌル液で,後者は硝酸銀で処理することにより,ギ酸脱灰,H・E染色切片上で類骨を識別することができる.これらの方法は脱灰切片を用いるので,薄切が容易であるばかりでなく,染色も普通のH・E染色でよく,わずかの注意を怠らなければ特別な設備機器や技術を必要としないまことに有用な方法である.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.