検査法の基礎
血清酵素検査データのみかた
菅野 剛史
1
1浜松医科大学臨床検査医学
pp.191-196
発行日 1993年3月1日
Published Date 1993/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901422
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血清酵素活性のデータが臨床診断に用いられるようになったのは1914年,イヌ膵管結紮によって,血中,尿中のジアスターゼ(アミラーゼ)活性が上昇することが見いだされてからである.
血清酵素レベルからの診断には,血清中の酵素活性が何に由来するか,そのレベルは何によって定められるのか,を十分理解しないと評価することは困難である.単に,どの病態で血中の酵素活性が変動するかを理解するだけでなく,変動の要因を理解していることが検査室で酵素活性の評価をするうえで重要である.また,測定する酵素は何を知るために測定されるかも重要なことであり,本稿ではこれらを順に解説することとする.
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