疾患と検査値の推移
重症熱性血小板減少症候群
安川 正貴
1
1愛媛大学大学院医学系研究科血液・免疫・感染症内科学(第1内科)
pp.1177-1182
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207376
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Point
●重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は,マダニが媒介する新興ウイルス感染症である.日本国内では西日本を中心に,主として春〜秋に患者が発生している.
●臨床症状は,高熱,消化器症状,出血傾向,中枢神経症状などであり,多臓器不全をきたしやすく致死率は10〜30%である.
●検査成績として,白血球減少,血小板減少,肝機能異常,CK値,LDH値,フェリチン値の上昇,凝固異常などの頻度が高く,骨髄穿刺検査では血球貪食像を示す.高度の炎症所見があるにもかかわらず,CRPの上昇が認められないことが多い.
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