増大号 症例から学ぶ 疾患と検査値の推移
2章 血液・造血器疾患
重症熱性血小板減少症候群
安川 正貴
1
1愛媛県立医療技術大学
pp.266-271
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208928
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Point
●重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は,マダニが媒介する新興ウイルス感染症である.日本国内では西日本を中心に,主として春〜秋に患者が発生している.
●臨床症状は,高熱,消化器症状,出血傾向,中枢神経症状などであり,多臓器不全をきたしやすく致死率は25〜30%である.
●検査成績として,白血球減少,血小板減少,肝機能異常,CK値,LD値,フェリチン値の上昇,凝固異常などの頻度が高く,骨髄穿刺検査では血球貪食像を示す.高度の炎症所見があるにもかかわらず,CRPの上昇が認められないことが多い.
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